サラメシ・シンガポール

ローカル企業で働くサラリーマンのローカルフード(ときどき出張先の東南アジア飯)の備忘録的な放浪記

SingTel センターの社員食堂で海鮮ビーフン

Somerset駅近くに、シングテル(SingTel)という国営の通信・携帯キャリアの本社ビル(SingTel Comcentre)がありますが、実は地下部分の社員食堂が一般開放されています。

周辺は、日本人を含む外国人駐在員やローカルの富裕層が多く住む高級住宅地かつオーチャード・ロードのプライムショッピング・ゾーンのすぐ裏側といったエリアですが、オフィス街ではなくシングテル以外のオフィスワーカーはそんなに多くはないため、このカフェテリアの一般的な認知度は高くなく、建物の外部にもカフェテリアの存在を知らせる看板などもありません。

かといって、穴場的な要素が満載なわけでもありませんが、ローカル感満載のお安めホーカーは多くない当該エリアにおいては、けっこう貴重な施設です。

こういったところなので、見たところ肉体労働系や近くのショッピングセンターの店員なども来ています。

 

海鮮ビーフン $5.0(約400円)

昼のピークを過ぎても注文の度に調理するみたいで、少々待たされます。写真の通りけっこうなボリュームで、エビ、アサリの他には大きなオムレツ的な卵焼きが埋まっています。

あっさりした塩味ですがB級グルメの王道 といった味で当然不味いはずはありません。

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●ちなみに社員向け価格と一般価格は少しだけ違います(数十円)が、社員証などを確認することはないようです。

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●ビーフン以外に、かた焼そばと米も選べるみたいですが、メインの具材はシーフード一本で勝負してます。

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●地下空間ですが吹き抜けになっていて開放的です。ストール数は20軒弱で、だいたい一通り何でもありますので、また別の機会に他のお店も紹介しようと思います。

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●エリア内では目立つ超高層ビルです。

カフェテリアの入口はけっこう分かりにくく、正面入口側からだと一回通り抜けて中央の奥の更に奥の方にエレベーターがあります。(脇道のKillney Road側のサイドエントランスからの方が分かりやすく、入った奥の階段で地下に降りるだけです。)

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「こんなの不味い訳ないでしょ」カレーチキン•ヌードル

職場のローカルスタッフとのランチでTiong Bahru(ティオン・バルー)のホーカーセンターに。ここは中心部から近いホーカーの一つですがシンガポールが誇る団地文化の象徴的なエリアの一つで、大規模なウェットマーケット(肉、魚、野菜、果物等のマーケット)が1階に併設されている、まさに庶民の台所。

ホーカー自体は2階にあり、天井には巨大な扇風機が回っていて建物の中央部が吹き抜けになっていて快適です。数年前にリニューアル工事をしているので全体的に小綺麗です。

金融街やオーチャードから車で5~10分でアクセスでき、駐車場も周辺の道路沿いやマーケット屋上にたくさんありますなで、自家用車のあるローカルスタッフとのランチの際はけっこう頻繁に来ます。

今回はカレーチキンヌードル(Curry Chicken Noodle)

写真は普通サイズ$5.0(約400円)で十分なボリュームです。大盛は$6.0(480円)みたいです。

麺は米麺(ビーフン)、平べったい幅広の米麺(クェイ・ティオ)、イエローヌードルから選べますが、ここは断然イエローヌードルです。

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イエローヌードルとはスタンダードな小麦粉のもっちりした麺(所謂ラーメンの麺)のことですが、この国ではその見たまんまが呼び名になってます。

シンガポールでローカルの麺類食べるときは麺のタイプを選ぶケースが多いのですが、ホーファンやらクェイ・ティオやらダオシャオミェン等々、カタカナで表記しづらいくらい発音も難しい名前と種類を覚えてそれを伝えなければなりません。イエローヌードルは初心者でも簡単です。

チキンはチキンライスのようなプリプリ肉で、あとは油揚げ的なもの、ゆで卵、ジャガイモ、もやしなどが入っています。

味については「こんなの不味い訳ないだろ」というビジュアルのまんま、辛すぎることもなく、できれば最後にライスも入れたくなる美味さです。

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ここのホーカーは吹き抜けになっている中庭を囲むように一周してるので方向感覚を失って仲間の居場所を見失いがちです。

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1階は駐在員にも人気のウェットマーケット。午前中の早い時間に行かないと肉や魚が売り切れたりします。雑貨屋みたいなのもあって、シャンプーや整髪料などは普通のドラッグストアチェーンよりもお得なのでランチついでに買物していくローカルも多いです。

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粿汁(Kway Chap)はジュース屋じゃないよ

最初にシンガポールに来た際、近くのサービスアパートにしばらく住んでいた関係で、朝のお粥から晩飯までけっこう世話になっていたホーカーがBugis近くのAlbert Center。いまだに心の拠り所となっていて、ブギス方面に行くと時々立ち寄ってしまいます。

小さ目のマーケット(食材などが買える市場)が併設された典型的な小汚いホーカーで、基本的に観光客が訪問するような場所ではありません。

これはKway Chap(クワイ・チャプ/粿汁)という豚肉と豚モツを煮込んだ料理です。

看板の「粿汁」という漢字をぱっと見るとフルーツジュースか何かを想像しそうです。

ここでは普通サイズで$4.5(約360円)、大盛り$5.5(約440円)※ライス or 麺含む。

見た目のインパクトほど味にパンチはなく(もちろん辛くもなく)、どちらかと言えばさっぱりしていてます。やや薬膳系の香りもします。

 

●これは普通サイズ$4.5(約360円)

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平べったい米麺とセットで食べるのが正統派の組み合わせのようですが、今回はライスにしました。

麺を選んでも別々の皿で出てきますが、麺も肉も同じスープに浸って出てくるので、個人的には代わり映えしない味に飽きてしまうと思います。

見たところローカルにはかなり人気があるメニューのようですが、個人的には正直そこまでハマる味ではありません。年に数回、気が向いた時に食べるかどうかでしょうか。

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ブギスのアルバートセンター自体は中心部からも近く何かと便利な立地です。周辺に観光地(アラブストリート/カンポン・グラム)やブギスストリート(土産物屋街)、ラッフルズホテルなんかももありますが、観光ついでにここに立ち寄る人は少数派でしょう。

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MRTの東西線とダウンタウン線の乗換え駅にもなっているブギス駅周辺はキレイ目の若者向けショッピングモールやデパート(過去にはPARCOと西友があった)があるような繁華街で、一部ではシンガポールの渋谷と呼ばれているらしいです。

ただしアルバート・センターの周囲は寺があったり土産物屋街があったりシニア層が多いリトル・チャイナタウンの様相ですので、むしろ浅草か巣鴨という例えの方がしっくりきます。

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辛くないけど旨い海南カレー(Hainanese Curry Rice)

ご多分に漏れず私もカレーは好きですが、シンガポールに来るまで中華系カレーはノーマークでした。

このカレーは海峡植民地(シンガポールやマレーシア)の華僑文化と統治国イギリスの文化がミックスされて独自に発展したメニューのようです。とういうわけで海南式と呼ばれていますが中国本土にはないらしいです。

今回はオーチャードのCenter Point地下のフードコートで食べました。だいたいどこのショッピングモールのフードコートにも必ず海南カレー屋があります。

海南カレー(ジャンボ・フィッシュ)、これで$5.8(約470円)

カツの大きさが伝わるといいのですが横20㎝ × 縦10㎝ × 厚さ1.5㎝以上はあります。そして目玉焼きと煮込みキャベツが雑にトッピングされます。

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フィッシュカツは普通サイズも選べ、他のオプションは、ポークカツ(ジャンボ or 普通)、ポークベリー(豚バラ角煮)、ドラムチキン(骨付きチキン)、店によってはエビ、イカ等も選べます。この店では普通サイズのトッピングを選ぶと$4.5(約360円)です。(ジャンボサイズのトッピングの有無やトッピングの種類は店によって変わります)

 味はインドカレーのようにスパイスが香るわけでもなく、また何でも辛くしがちなシンガポールにあってもあまり辛くありません。辛さ調整用の香辛料の類いもこの手の店には置かれていません。

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店によって味の違いやトッピングの違いがあるので色々なところで食べ比べて面白いかもしれません。

シンガポールでは日本式カレー、インドカレー、タイカレーがカレーとしてはポピュラーですが、個人的にはこれが一番かもしれません。日式カレーは日本の有名チェーン店(黄色の看板のところ)や居酒屋、ラーメン屋等、色々なところで食べることができますが、値段は日本の1.5倍から2倍くらいの感覚で(だいたい$15/約1,200円前後)、結局日本で食べる方がおいしかったりします。海南カレーは行列のできる専門店なんかもあるのでまた別の機会に紹介しようと思います。

またローカルのホーカー、フードコートにも時々日本式カレーを出すストールがあり、リーズナブルな$6~7(約480円~560円)くらいで食べられますので、それも機会があれば紹介します。

ガテン系のビリヤニ(Biriyani)で小旅行

時々食べたくなるインド飯の代表、ビリヤニ(Biriyani)

良くわからない色々なスパイスが入った炊き込みご飯をカレーみたいなスープと一緒にかきこむメニューで、肉はマトン、チキン、ビーフ(肉なしベジタリアン仕様も選べる)から選択します。

国内のどこでも食べらることができますが、店が多いのはやはりリトル・インディアのTekka CenterのホーカーやそこからFarrer ParkにかけたRace Cource Road沿いのレストラン街などです。(テッカのホーカーの小汚さはトップクラスですので観光客は心して訪問してください。)

個人的なお薦めはテッカの裏の遊歩道みたいなとこの携帯・ガジェット屋の並びの屋外型レストランです。(店名がよくわかりませんが、タン・テンニア氏の邸宅跡という観光名所の目の前)  

味も量も雰囲気も良いのにたしか6ドルか6.5ドル位(約500円前後)で、圧倒的なボリュームで更にゆで卵も付きます。(テッカセンターのホーカーだと卵は別で5~6ドル位で普通サイズ)

●これはマトン・ビリヤニ

個人的には何故かいつもだいたいマトンを選んでしまいます。(逆にビリヤニ以外でマトンを口にすることはありません。)

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時折、何か固くて噛み切れない星型の香辛料の殻のようなものが入ってますが、吐き出してください。調べてみたらスターアニス(八角)という香辛料の殻らしいです。

ここではかなりの確率で手掴み系のインド、バングラの労働者達と並んで食べることになります。

シンガポール中心部からわずか5分で南アジアへ小旅行した気分が味わえます。おまけに彼らは昼間からインドの高アルコール系ビールで流し込んでいて羨ましい限りなのです。

もちろん手づかみ以外にもスプーン、フォークの用意もありますが、使い捨てのやけにフニャフニャしたやつなので骨から肉をはがしたりするのに苦労したりします。

 

 ●注文はおじちゃんの目を見て「マトン・ビリヤニ」と一言だけ。

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●目の前が「タン・テンニア氏(Tan Teng Niah)邸宅跡」という映えスポットf:id:Hima_Ojisan:20200217131430j:plain

 ●何かとカラフルなのが多いリトル・インディア

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バクテー(Bak Kut Teh)は無名店で十分

バクテー(肉骨茶/Bak Kut Teh)はローカル飯の代表で、個人的にはチキンライスよりも頻繁に食べる日常食です。
胡椒とニンニクの利いたスープで煮込んだ大き目のポークリブを、白飯や油条(ユーティャオ/中華揚げパン)と一緒に食べます。昔ながらの肉体労働者向けスタミナメニューだそうで、ローカルは朝から食べています。
専門店では麺のオプションがあったり、スープ飲み放題(もう結構と言うまでエンドレスで勝手に注ぎ足してくる)のところもあります。
バクテー(肉骨茶/Bak Kut Teh)、たしか油条(揚げパン)を足しても$6.5(500円)くらいです。

観光客に人気のチェーン展開している綺麗目の店もありますが、少々汚いローカルなホーカーで食べるのがオススメです。今回は時々行くチャイナタウン・コンプレックス2階の端の方の土鍋バクテーのストールです。
店舗型のバクテー店だとあまり酒類はないのですが、ホーカーだとバクテーをつまみにタイガービールをたしなめることもできるのでオススメです。
味付けに関しては、店によってこだわりのスープを作っていますので、マレー系の店のバクテーはけっこう胡椒がきつ目だったり、ローカルはそれぞれ自分好みのバクテーの店を持っているようです。

●ストール近くの席に座ると土鍋で持って来てくれます。基本的にあまり胡椒が強すぎない味付けで、小学生でも食べられます。
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●ちょっと離れた席まで自分で運ぶと言うと軽い容器仕様にしてくれます。
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●いたって普通のストール構え。人気店でも何でもございません。
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チャイナタウン・コンプレックスは金融街から車で5分ほどの便利な立地にあり、1階がウェットマーケット(肉、魚、野菜等の小売りマーケット)やローカル向けの服飾店・雑貨店があるので観光客なら見て回るだけでもそこそこ面白いです。(買いたくなるものはありませんが)
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2階部分が大規模ホーカーになっていて、薄暗くて小汚くて混雑しているという快適な環境ではありませんが、シンガポールの(特に中華系の人々)の日常風景を垣間見ることができます。
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ローカル焼きそばChar Kwai Teow(チャークェイティオ/炒粿條)

グレート・ワールド・シティ近くのZion(ザイオン)ホーカーでランチにシンガポール風焼きそば(チャー・クェイ・ティオ/炒粿條/Char Kwai Teow)。ザイオンホーカーは小規模ですが、日本人やその他欧米人など外国人エキスパットが沢山住んでいるRiver Vallayという高級住宅エリアの近くでは貴重な庶民派ホーカーです。

18番ストールは本メニュー一本で勝負している有名店で、ランチタイムにはいつも道路からも行列が見える人気店です。サイズはS・M・L(LLも可?)で$4~$6(約320円~480円)、Mサイズで$5.0(約400円)の安さですが、十分なボリュームです。

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中華ソーセージ、卵、かまぼこ、貝(あさり?)など具材も豊富で、辛くもなく、見た目よりこってりしていませんのでサクッと食べられます。

 

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ザイオンはシンガポール川のリバーザイドにあり、ゆったりした開放的な雰囲気もあっていいですね。

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酸っぱ辛いLor Mee (ロー・ミー)

オーチャード界隈でたまに行くCineleisure 地下のフードコートでランチにLor Mee (ローミー)

確か$4.5(360円)くらいです。

少しだけ酸っぱくてスパイシーでとろみがかった麺料理です。

 

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見たまんまのやや濃い目の味付けとなっていますが、もし物足りなければカウンターに置いてあるビネガーやチリで好みにアレンジできます。

写真では分かりにくいですが麺はいわゆる黄色の小麦の中華麺(太め)です。麺は具は豚バラと蒲鉾的なものと煮卵などです。

お店によってはパクチーが盛られていたりしますが、この店にはありませんでした。

有名なシンガポールフードの影に隠れがちですがローカルにも大人気です。とろみとごわごわの麺は啜るのは大変ですがたまに食べたくなる味です。国内のどこでも食べられます。